アートギャラリーで開催今井恵と増田将大の個展[ Frame ]を開催

2023年7月1日(土)より横浜マリンタワー2階アートギャラリーにて今井恵と増田将大の個展[ Frame ]を開催いたします。

今井恵と増田将大の個展[ Frame ]概要

本展のタイトルである[Frame]というキーワードは、アーティスト・今井恵と増⽥将⼤の作品に共通する要素です。
今井恵は、絵の具の元となるメディウムに顔料を振り掛けて、それをスクイージーで引き伸ばす過程で顔料が溶けて⾊が混ざる現象をキャンバスに定着させています。その偶然⽣まれる表情は、⾒る者によって、海景や空のようなそれぞれが持つ既知のイメージに変換されます。さらにそれらが複数のFrameに区切られたとき、幾何学的なパターンのようにも、並べられた写真のようにも感じられます。
増田将大の”Moviesシリーズ”は自身のアトリエに映像を投影し、その空間を再度撮影した画像をキャンバスの上にシルクスクリーンで刷り重ねることで、絵の具の重なり、かすれをはらんだイメージを⽣み出します。キャンバスには鮮明に映る映像部分と、それ以外の暗がりの部分が両⽅描かれています。投影された鮮明に映るイメージは「フィクション」であり、暗がりのアトリエは作者にとっての「リアル」であるように、キャンバスの中でもその明暗がフィクションと現実世界とを区切るFrameとなっています。
今井と増⽥、両者それぞれの絵画空間において、新たな奥⾏きやイメージを⽣む役割を担っているFrameの要素を感じながら、その表現⽅法の違いも合わせてお楽しみください。

期間|2023年7月1日(土)~7月30日(日)
時間|10:00~22:00 
会場|横浜マリンタワー2F アートギャラリー
入場|無料
企画協力|CCCアートラボ

アーティストプロフィール

今井恵
奈良県生まれ。2019年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。ロンドン、東京、スロバキアを経て、現在は茨城県のスタジオを拠点に活動。シルクスクリーンを刷る過程で身体を介することで発生するヒューマンエラー(ミスプリント)をアイデアの起点とし、「ものごとのとらえ方」や「視点の選択」をテーマとし制作している。最近では、版を刷る行為を通じて予期せぬイメージを即興的に作り出し、そして反復する「patterns」「diamonds」、テーブルに植物などのオブジェクトを置き、嘘の影のイメージを施した「shadows」や、鏡にストライプ模様をシルクスクリーンプリントした「mirror(stripe)」などのシリーズを制作しており、いずれの作品も人の視覚や経験から生じる認知の仕組みについてのアプローチがなされている。

増田将大
1991年静岡県生まれ。2020年東京藝術大学博士後期課程修了。現在は茨城県にあるシェアスタジオ・スタジオ航大を拠点に活動。増田将大の作品は、対象となる何気ない風景を撮影し、その画像をプロジェクターで同じ場所に投影。再び同じ視点で撮影するというプロセスを複数回くり返し、さらにそれをキャンバスの上にシルクスクリーンで刷り重ねることで、多数の図像と絵具の重なり、掠れを孕んだイメージを映し出す。このカメラとプロジェクターを用いたイメージの重なりとズレは、我々の生きているこの時間が、一瞬一瞬が連続する映画フィルムのように連なり、形づくっているのではと想起させる。主な展示に、「Scattered and Connected」(MARUEIDO JAPAN、東京、2022)、「VOCA 2020」(上野の森美術館、東京、2020)など。パブリックコレクションとして「公益財団法人現代芸術振興財団前澤友作コレクション」に作品が収蔵。

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