アートギャラリーにて、キム・ソンヘ個展「Where one return」を開催。

2023年9月30日(土)より 横浜マリンタワー2階アートギャラリーにて
シャンデリア作家・キム・ソンヘによる個展「Where one return」を開催いたします。
概要
キム・ソンへは、1982年に在日朝鮮人の三世として東京に生まれ、織田ファッション専門学校を卒業しました。ぬいぐるみなどのアイテムをコラージュして制作したシャンデリア作品を得意とし、これまで様々な企業やブランドに作品を提供しています。捨てられた「ぬいぐるみ」や「おもちゃ」を見てかわいそうと思ったことが、作品の素材として使用するきっかけとなったと語ります。一見可愛らしく見える反面、よく見ると怖さをはらんでいるという物事の二面性を作品に表しながら、在日朝鮮人として生きていく中で感じた自分自身のアイデンティティーの揺らぎを投影し、同時に多様性を表現しています。
初めての横浜での個展開催となる今回は、新作8点を中心に18点の作品を展示します。本展では初の試みとして、これまでの立体作品の魅力を生かした平面作品を中心に構成されています。
アーティストステートメント
「Where one return」
それぞれ違う場所で生まれ、時間を経たものたちが再び還る1つの場所。
それらが集まり一緒になることで国も文化も価値観も全く違うけど新しい光を灯すことが出来るという想いを作品に込めてます。
キム・ソンへ
プロフィール

キム・ソンヘ
1982年に在日朝鮮人の三世として東京に生まれる。
18歳まで朝鮮学校に通い、その後、織田ファッション専門学校に進学。
卒業後作家活動を始め、2005年セレクトショップ「Loveless」にて展示したシャンデリア作品が注目を集めたのを契機にシャンデリア作家として独立。以降、国内外の企業やブランドへの作品提供、空間ディスプレイ、プロダクトデザインを手掛けてきた。2009年には韓国・ソウルのハンガラム美術館で開かれた「U.S.B: Emerging Korean Artists in the World 2009」展や、アメリカ・サンフランシスコのSUPERFROG Galleryにて作品展示を行ったほか、2016年には初となる作品集『TROPHY』を刊行。それに合わせ、ラフォーレ原宿で大型展覧会「トロフィー」を開催し、好評を得た。ぬいぐるみやアメリカン・トイ、達磨や招き猫、熊手といったアイテムをコラージュして作られるキムの作品群。「ジャンク・コラージュ」と評されるこうした手法をキムが採用するのは、キムの在日朝鮮人三世という出自と無関係ではない。作品には、常にマイノリティーとして生きてこざるを得なかったキムの多文化主義に対する理想が投影されている。一見ごちゃごちゃな「ジャンク」であるようでいて、その世界は奇妙なバランスで均衡を保っている。